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NHK DVD c2001 NHKSOFTWARE
地球白書 第1集 大量消費との決別
60分
<内容紹介>
南アフリカのアマゾンには、日本の国土の15倍にもおよぶ広大な熱帯雨林があり、ここには地球にいる半分の種が生息している。また、鉄や金、アルミニウムの原料となるボーキサイトなど多くの資源がこのジャングルの地中に埋まっている。
アマゾンでも指折りの金の産地、タパジョス川には、川底の土砂に含まれる金を掘るために、一攫千金を狙う金鉱掘りたちがブラジル全土から集まる。そして、金を採掘する船の上では、使用を禁止されている水銀が半ば公然と使われている。水銀は金を吸い付ける性質があり、土砂の中から金を簡単に取り出せるからだ。この船の上では、採れる金の100倍もの水銀が使用され、大量の水銀が川に垂れ流しになっている。
ブラジルのジャガス研究所では、1992年からアマゾンに広がる水銀汚染の実態調査が行われている。川魚や人の血液、髪の毛等6,000を越えるサンプルを集め、蓄積している水銀の濃度を調べたところ、半分のサンプルからブラジル人の平均値の2倍という濃度の水銀が検出された。
金の採掘によって、アマゾンに住むヤノマミ族の生活が脅かされている。川の魚や森の動物が姿を消し、さらには伝染病が持ち込まれ、免疫を持たない人が一度に40人も病死した集落まである。
20世紀の人類は、自然界には存在しない物質、化学物質を作り出し、生活を豊かにする一方でDVPやPCB、環境ホルモンまで生み出し、健康に重大な影響を与えている。ビデオやパソコンに組み込まれる半導体には一千種類以上の化学物質が使用され、これがまた大きな問題となっている。
世界の半導体産業をリードするアメリカ、シリコンバレーでは、1980年代から騒動が持ち上がった。半導体工場で使われていた化学物質が地下水に漏れ出し、周辺に汚染を広げたのだ。街の150の井戸は、今も使えない。また、化学物質を扱う女性従業員の流産する確立は、普通の人の2倍という専門機関の結果も出ている。
環境破壊、環境汚染が進む中で、それを食い止めようとする動きもみられるようになった。生産台数世界第3位のトヨタ自動車では、工場から出る廃棄物を無くし、資源を最高の効率で使う取り組みが行われている。溶接工程での廃棄物を無くし、資源の浪費を減らすために新しい溶接機を導入し、その結果、廃棄物処理のコスト削減につながった。また、塗装工程で出る廃棄物から住宅用のレンガを作り、そこからも利益を生み出した。
アメリカ、アトランタではカーペットの製造をしているインターフェイス社が1994年から経営戦略の転換に乗り出した。これは販売からリースへの転換であり、古くなったら回収して新たな製品の材料にするということである。6年に及ぶ努力の結果、資源の消費量は全体で41%削減した。これが評価され、株価は70%も上昇した。
<一口感想>
ドイツでは車を所有するのではなく、共同で利用するというカーシェアリングが広がっている。会員に登録すれば、必要なときに目的に合わせて車を利用することができるのだ。
今は、環境問題に取り組む企業だけを選んで運用されている金融商品、エコ・ファンドも売り出されている。環境に対する個々の努力は様々なところで見られ、評価されている。しかし、国が環境保護にもっと積極的に取り組み、法律で厳しく取り締まらなければ大きな効果は期待できないだろう。(玉野)
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